ブランド・セーフティー:デジタル広告の信頼性・透明性の向上への取り組み
広告の質をめぐる議論では、ビューアビリティとアドフラウドが話題の中心です。平均してディスプレイ広告の46%、動画広告の51%が閲覧される機会にさえ恵まれず、ディスプレイ広告の6%、動画広告の10%は無効なトラフィック(IVT)*にさらされているからです。しかし、このような議論で少なくとも最近まで見過ごされてきたテーマがあります―ブランド・セーフティーの問題です。
フェイクニュースが主要メディアを賑わせ、広告の掲載内容に厳しい監視の目が注がれはじめるようになり、ついにブランド・セーフティーが注目されるようになりました。近いうちにデジタル広告が世界的にTV広告を上回ると予想される 中で、関心はかつてないほど高まっています。デジタル環境を広告主にとって快適な場にするため、すべての関係者が取り組む必要がある問題です。
コムスコアは業界パートナーと緊密に協力し、信頼性と透明性の向上に向けて取り組んでいます。先日も、広告の掲載先となるコンテンツの透明性を高めるため、ブランド・セーフティーに関しYouTubeとの提携を発表 しました。これはブランド・セーフティー推進への大きな一歩です。これ以外にも様々な方法で、この問題への対処をサポートしています。
危険なコンテンツからブランドを守る
ビューアブルでない広告とアドフラウドは広告費の無駄ですが、好ましくないコンテンツ上に広告が掲載されることもまた、ブランドの評判に悪影響を及ぼし、さらには収益に損害をもたらす恐れがあります。過去には、航空会社の広告が飛行機事故を伝えるニュース記事の横に掲載されたという事例がありました。人気ブランドの広告が人種差別的なヘイトスピーチの隣に掲載される可能性もあります。各企業のCMOは、ブランド・セーフティーへの懸念で夜も眠れないことでしょう。危険なコンテンツに一度広告が配信されるだけで、次の事態を招く恐れがあります:
- 効果を生みそうにない配信先で貴重な広告費を無駄にする
- ブランドイメージに対するダメージ
- 消費者からの信頼や敬意の喪失
- 広報部門にとって悪夢のような事態
コムスコアはデジタルに信頼と透明性をもたらすという使命のもと、常にブランド・セーフティーを単一のソリューションではなく、ActivationやvCEなどの包括的な広告検証サービスの重要な要素として提供してきました。統合的な測定法とレポートに重きを置き、単一の広告タグを使って、ビューアビリティ、IVT、ブランド・セーフティー、配信地域とデモグラフィック情報を組み合わせたターゲット到達率など、広告主に包括的な指標を提供しています。vCEを利用するクライアントは、ディスプレイ広告と動画広告の両方についてMRCの認証を受けたvGRP指標を手に入れることができます。業界初、広告配信の真の質をより簡単に評価する方法です。
複雑なデジタル環境でブランド・セーフティーを守るには、キャンペーン全期間を通じて確実で信頼できるテクノロジーを使用しなければなりません。コムスコアの製品は、以下の実現を通じてこの要請に応えます:
- 配信前の設定準備
- 豊富なブランド・セーフティー基準の中から、自社ブランドとキャンペーン要件に合った設定を選択
- ブランド・セーフティーの設定を独自のキーワードでカスタマイズ・強化
- ページ単位のブランド・セーフティー基準に基づき、ブラックリストとホワイトリストを作成・管理
- キャンペーン中にブランドを守る
- リアルタイムのアラートとブロック機能を設定し、キャンペーン期間を通して危険なコンテンツを見分けてブランドを守る
- キャンペーン後に配信を評価
- キャンペーン後の包括的なレポーティングを通じて、脅威が続く場所をメディアパートナーと共有
- 危険な掲載枠を回避しつつ、優良な配信先の管理を目指してブラックリストとホワイトリストを見直す
コムスコアは2017年も引き続き、ブランド・セーフティーに対する持続的な取り組みを共有し、デジタル環境の信頼性・透明性の回復に向け役割を果たしたいと考えています。
コムスコアは皆様のお手伝いをいたします。Comscore ActivationおよびvCEソリューションについて詳しく知りたい方は、それぞれのリンク先をご覧ください。
*出典:Comscore vCEベンチマーク、2016年第4四半期